僕の私の珈琲遍歴

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 自分がコーヒーには苦みと酸味がある、と初めて知ったのは『氷菓』でのことでした。

 それまではコーヒーは苦い飲みものとして、それ以上の理解はなかった。行きつけの喫茶店があり、そこのコーヒーを気に入っている奉太郎。普段は省エネを掲げ、趣味嗜好を積極的に詳らかにしない折木氏が千反田に向かって「この喫茶店に来て、コーヒーを頼まないのは上野動物園に来て、パンダを見ないようなものだ」と言った台詞をなぜかはっきり覚えています。次作『愚者のエンドロール』にて「その時は、酸味の効いたものをブラックでいただきたい」という台詞では、キレのあるキリマンジャロを奉太郎が飲むシーンをはっきりイメージしながら読んでいたので、中学生の僕は美味しいコーヒー=酸味が強いもの、と刷り込まれていたのでしょう。今になって思うに、行きつけの喫茶店があって、コーヒーの嗜好がある折木君はなかなか渋めの高校生だと思います。

 最近になってコーヒーに凝るようになった僕ですが、それまでは「コーヒーは苦ければそれでよい」と墨汁みたいなインスタントコーヒーをじゅるじゅる啜って小説を書いたり、読んだり、動画を観たりしていました。大学を卒業してすぐは、いまよりももっと少ないお金でやりくりしていたので一袋600円のコーヒーも小さな楽しみでした。多少まずくても気にせず食べる、という野性的習慣が身についたのは毎日そんなコーヒーを飲んでいたからだと思います。おかげで大抵のものはおいしく感じるようになりました。ヨカッタヨカッタ。

 おそらくインスタントコーヒーを愛飲している方も大勢いらっしゃると思うので、あまり強い言葉は使いたくないですが、「インスタントコーヒーとコーヒー粉から淹れたコーヒーは全くの別物である」ということは主張したいです。こればっかりは飲んで比べてみてもらわないと始まりませんから、普段缶コーヒーやインスタントを飲んでいる方はぜひ試してみてもらいたいです。部屋がコーヒーの香りで充満する感じ。なかなか悪くないですよ。

 なんだか、当初書こうと思っていた話題から脱線してしまいました。本当は自分が今飲んでいるコーヒーや抽出の仕方についてのことを書こうと思っていたのですが……

 まとまりのないパラグラフはとりあえず置いておきます。機会があれば美味しいコーヒー(コーヒーの美味しさ)について書ければなと思います。

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