2024-05

短編小説

世界に蔓延る緑について➃

 僕は電気ポットでインスタントコーヒーをいれた。あっというまに部屋は半月ほど前まで働いていた職場のような雰囲気になった。僕は目を細めた。やはり、インスタントコーヒーだからといって、除け者にするのは良くない、と僕は思った。  座椅子に...
ブログ

人にため息をつかせる、文章的な珈琲について

 前回、うまく書けなかった珈琲について書きたいと思います。寄り道をしないように事実だけ、辿ってきた足跡だけを残すようにします。  まず、僕が珈琲をきちんと淹れる(豆を量って、フィルターを湿らせて、時間を計測して、というやつですね)よ...
短編小説

世界に蔓延る緑について➂

 彼女は読み終わると感想を書いた紙を持ってきてくれた。大抵はノートの切れ端で短いセンテンスが鉛筆で書かれていた。 「ノーマンはとても苦しい思いで海を泳いだ」とか、「本棚に火をつける描写は魅力的だが、とても残酷だ」とか「母親は子供を叩...
短編小説

世界に蔓延る緑について➁

 感情についての考えをまとめていると、僕は中学校のときの、ひとりの女の子を思い出してしまう。彼女についての記憶はいつも優しいような恥ずかしいような気持ちを連れてくる。僕が間違えて欲しくないのは常に記憶が先にあって、そのあとに感情がやってく...
短編小説

世界に蔓延る緑について➀

 朝、鳥の鳴き声が聞こえたとき、僕はパソコンの前に座って自分の総体についての考えを巡らせていた。冷気が靄のように漂い、朝日を新品のように演出していた。僕は冷え切った珈琲を啜り、窓の外を見上げながら 外側の世界からやってくる音を聞いていた。...
ブログ

松本旅行記 祖父を土に埋めに行く旅で➀

 お久しぶりです。一週間ほど投稿が途絶えてしまいました。以前のペースであれば一週間ほどの間隔などまったく気にならなかったですが、ここ二、三日の間は、頭の片隅で「そういえばブログの更新をしなくてはなぁ」と思っていたような気がします。飽きっぽ...
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